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礼拝
友納靖史

常盤台バプテスト教会 2022.7.17 主日礼拝 驚くべきコイノニア(交わり)の力④「キリストの食卓より生まれる」友納靖史牧師【コリントの信徒への手紙 一 10章13~17節】(新共同訳 新約P.312)


礼拝出席カード



音声メッセージ

礼拝終了後掲載いたします。通信料が心配な方はこちらからご視聴ください。

礼拝プログラム
前奏                     
招詞   詩編 23篇  司式者
祈祷          司式者
賛美   新生1番「聖なる 聖なる 聖名なるかな」1.3節  
聖書   コリントの信徒への手紙 一 10章13~17節
特別賛美 70周年記念讃美歌 1番「礎」
宣教   驚くべきコイノニア(交わり)の力④「キリストの食卓より生まれる」友納靖史牧師
祈祷
賛美  新生414番「マラナタ」1.2.3節
献金感謝                    司式者
祝祷
後奏
宣教概要
 牧師・神学者D.ボンヘッファーは「現代信仰問答」で「『聖徒の交わり』は、どのように生きますか」との問いにこう応じます。「聖徒の交わりは、神のことばと礼典(バプテスマと主の晩餐)において一つです。聖徒の交わりに属する一人一人は、お互いがお互いのために生きます。彼らは、互いに励まし合い、慰め合い、赦し合います。彼らは、その持ち物と存在とのすべてをかけて、互いに愛し合い、仕え合います。彼らは、自分たちが永遠に共にあるものだということを知っています」(信教出版社P85)。ナチス・ドイツの悪魔的支配に屈せず戦ったドイツ告白教会の信仰基盤は、唯一の主なる神のみを礼拝する交わりです。そして地上に生きるキリスト者同士が、人種や様々な違いを超え、天の国籍を持つ神の家族として隣人を愛し仕えるビジョンが描かれます。ボンヘッファーは自らの命を賭し、この交わりを破壊する独裁者ヒトラーの暗殺計画に加わりました。暗殺は未遂に終わり、彼は処刑されたのですが、彼の信仰は世界中の教会に時代を超え今も真理の光を投じ続けます。
 パウロはコリント教会への第一の手紙11章で「主の晩餐」制定の意味と意義を語りました。その直前の個所で、神ならぬものを神とし、偽キリストを拝ませる偶像礼拝への厳しい糾弾と共に、度重なる試練により疲れ果て打ち倒れそうな教会へ「神は…試練と共に、それに耐えられるように、逃れる道をも備えてくださる(10:13)」と語ります。そのような苦難の中で「いかに生きるか」、「コイノニア」を二度用いて激励するのです。
第一に「わたしたちが神を賛美する賛美の杯は、キリストにあずかることではないか」と。主の晩餐における「杯」は、主イエスが私たちのために流された貴い血潮の象徴ですが、ここでは杯に賛美が注がれると語ります。つまり、キリストの救いと赦しにあずかった(主との交わりに加えられた)者は、その応答として、三一の神・主のみを賛美礼拝することを確認します。いかなる時にも自らの口から主を賛美し、隣人と声を合わせることこそ、キリストの教会を建てる基になるからです。
 第二に「わたしたちが裂くパンは、キリストの体にあずかることではないか」と語ります。キリストが私たちの罪を赦すため、神ご自身が貴い身体を献げ、救いの御業を実現された恵みに応答する務めが私たちにあると解き明かします。主と同じ犠牲を私たちが裂く(担う)ことはできません。しかし、主より各々に与えられたパン(食料・財産など)の日毎の糧を隣人と分かち合う交わり(コイノニア)こそ、主が願うキリスト者の生き方であり、福音宣教の業とされるとパウロは告げます。
 かつてワルシャワのバプテスト教会はゲットー(ナチスがユダヤ人を隔離した地区)の塀に接していました。そこで教会は地下室からゲットーに通じる秘密の通路を作り、パンを焼いて供給した歴史があります。自らの命を危険にさらしながらも、苦難の中にある神の愛する人々に分かち合われ(裂かれた)パン。今もその信仰がウクライナ難民支援の姿勢に表れ、遠く日本の地より、神の家族としてその働きに参与できることは大きな恵みです。主の食卓(主の晩餐と愛餐の食事)を囲むコイノニアの恵み。いつの日にか天において、しかし今は地上において共にあずかる(コイノニアの)食卓が豊かに復活することを共に祈り、その日を心より待ち望みます。