礼拝
友納靖史
常盤台バプテスト教会 2023.11.19 主日礼拝 実を結ぶ人生⑬《特別編》「豊かな実が、あなたにも」友納靖史牧師【ガラテヤの信徒への手紙 5章22~23節】(新共同訳 新約P.350)
- 音声メッセージ
礼拝終了後掲載いたします。通信料が心配な方はこちらからご視聴ください。
(前半部分の招詞、祈祷、献金感謝の音声が入っておりません。申し訳ありません。)- 礼拝プログラム
- 前奏
招詞 ヨハネによる福音書 15章5節 司式者
祈祷 司式者
賛美 新生523番「主われを愛す」1.2.3節
献金感謝
聖書 ガラテヤの信徒への手紙 5章22~23節
特別賛美 「神さまの樹になりたい」
宣教 実を結ぶ人生⑬《特別編》「豊かな実が、あなたにも」 友納靖史牧師
祈祷
賛美 「よろこびひろげよう」
頌栄 新生33番「輝け主の栄光」
祝祷
後奏 - 宣教概要
- 豊かな実は健康(健全)な樹(木の幹や枝)に結ぶことは自然界の明白な法則(Ruleルール)です。主イエス・キリストはご自身を「ぶどうの木」と譬えられ「わたしにつながっていれば豊かな実を結ぶ(ヨハネ15:1-17)」と約束されました。その通り、主イエスの驚くべき豊かな愛(アガペー:無条件の愛)と真理(アレテイア:自由を与える力)に触れ、信じ受け入れる時、その幹なる木(キリスト)から“枝”としてつながる私たちに栄養が注がれ、神の計画された相応しい実が豊かに実ります。主イエスにより神の愛を注がれた者が、それぞれの人生で「愛の実」を結び、互いに愛し合う者とされることは信仰生活の恵み、信仰の法則です(ヨハネ15:12)。
その後、使徒パウロは、イエスが与えられる聖霊(神の霊)によって「愛」と共に、もっと多くの実をキリスト者が結ぶのだと記しました。それらは“愛love 、喜びjoy、平和peace、寛容patience、親切kindness、善意goodness、誠実faithfulness、柔和gentleness、節制self-control”(ガラ5:22-23)と。主なる神はこれらの実がその人の人生に実るだけではなく、隣人と分かち合って恵みが広がることを願っておられます。それが黄金律(Golden Rule:「神を愛し、自分と同じように隣人を愛する」マルコ22:28-31他)に表わされている通りです。
聖書に出会う前、私たちは道徳的倫理的に良い人になるよう自分の力(自力)で頑張る教育をされ、社会や家庭でも求められていたかもしれません。しかしパウロは宣言します。「幹(神の大きな木)」である主イエスにつながる時、いつの間にか主イエスから養分《神の霊・聖霊》が注がれ、それらの実が成長する〈「愛」が名詞ではなく、“愛する”という動詞に変わる〉のだと。つまり“喜び”が“喜び合う”へと変えられ、更に“平和を造る、寛容さを示す、親切にする、善意を分かち合う、誠実に・柔和に関わる、自らを制する”へと。この一歩踏み出す力こそが、主イエスが約束された“聖霊”によって私たちに与えられるからです。
キリスト者・南原繁を師と仰ぐ思想家:丸山真男のエッセイに「『である』ことと『する』こと」があり、国語の教科書等でもその違いに気づく大切さが紹介されてきました。一般的社会において「『である』組織から『する』組織・共同体へ。『属性』の価値から『機能』の価値へ」等が問われ、近代日本に影響を与えました。この視点で信仰生活を振り返る時、神の愛に留まる「である」(救われた状態:being)から、それらを「(実現)する」(実りある信仰を隣人と分かち合う:doing)へと聖霊の力により成長(成熟)する者となる恵みの法則を、パウロはこの手紙においても人々に気づくことを願っていたのです。
成長感謝礼拝は目に見える身体の成長を喜ぶだけではなく、目には見えない心と魂(霊)の成長を喜び合う日です。真の成長(成熟)とは、主イエスに招かれた弟子たちのように、主の御声(御言葉と聖霊)に聴き従い一歩踏み出す時、神の子『である』状態から、「神の子」として『生きる(する)』人へと変えられます。こうしてその人の周りにはシャローム(キリストにある全人的平和)が実現し世界へと広がるからです。「平和を実現する人々は、幸いである。その人たちは神の子と呼ばれる(マタイ5:9)」。主イエスのこのビジョン(世界があるべき・なるべき姿)が実現するため、私たちは祈ります。「主よ、学校や職場そして世界が平和になるため、私たちの家庭や教会が豊かな実を結び、分かち合う「神さまの樹(木)」として成長(成熟)し続けさせて下さい。アーメン」。