礼拝
友納靖史
常盤台バプテスト教会 2024.12.15 主日礼拝 「シャローム(全人的平和)は神への信頼」友納靖史牧師【イザヤ書26章1~4節】(新共同訳 旧約P.1099)
- 音声メッセージ
礼拝終了後掲載いたします。通信料が心配な方はこちらからご視聴ください。- 礼拝プログラム
- 前奏
招詞 イザヤ書 26章12~13節 司式者
祈祷 司式者
賛美 教団111番「神の御子は今宵しも」
献金感謝
聖書 イザヤ書 26章1~4節
特別賛美 第一礼拝「この子こそ、神さまのみ子」ありめせつこ
第二礼拝「 JOY TO THE WORLD 喜びたたえよ」HOPPY
宣教 「シャローム(全人的平和)は神への信頼」 友納靖史牧師
祈祷
賛美 新生173番「ああベツレヘムよ」
頌栄 教団112番「もろびとこぞりて」1.3節
祝祷
後奏 - 宣教概要
- 「志の堅固な者を、あなたは全き平安のうちに守られます。そのひとがあなたに信頼しているからです(イザヤ26:3新改訳)」とイザヤは告白します。“全き平安・平和perfect peace”とはヘブライ語のShalomシャロームで、挨拶の(別れも含む)言葉として今も世界中で用いられています。シャロームとは「単に戦争がない状態以上に、社会と個人の完全な幸福を意味し、充足・幸福・安定した状態で、それには正義を伴い、神からの賜物としてのみ実現されること(キリスト教神学用語辞典:D・K・マッキム参照)」です。創世記のアダムとイブが楽園で神と共に過ごした時は正にシャロームでした。しかし追放され今に至るまでこの地上のどこにも完全なシャロームは存在していません。ですが主イエスが「神の国はあなたがたの間<只中>にある(ルカ17:21)」と語られたように、イザヤも神への揺るがない信頼を持つ人の内に、それを分かち合う人々の間に全き平安(平和)があると、主イエス誕生700年程前に宣言(預言)したのです。
「その日の歌」とも題せる歌をイザヤは26章と次章で、来るべき神の時に“全き平安・平和”が実現すると賛美します。賛美の力の一つに、今は平安でなく不信仰な思いが充満する心であっても、神の恵みと真理を賛美する歌を声に出す時、そこに神の“全き平安・平和”が私たちの心を満たす(支配す)る力があります。イザヤは完全な神の平和が支配する神の都を「堅固な都」と称し(26:1)ますが、それは南ユダ王国の都エルサレムではなく、主イエス再臨の際に地上に降りて来る「天の都エルサレム」の様子と重なるものです(ヨハ黙21章)。そこは限定されたユダヤ民族のためでなく“神に従い信仰を守る民”と呼ばれる主イエス誕生以降世界へと広がる神の民の入る都です。つまりこの世の敵(苦悩と絶望、死の恐怖など)から逃げ込んでも安全で堅固な城壁と防塁が備えられた“救いの都”。将来そのような永遠に続く都が与えられる預言ですが、イザヤは今現在、神への信頼と希望の志を固くする人々の間に、苦難と絶望に置かれた人々にも“全き平安・平和”が与えられるとの約束の賛美です。「どこまでも主に信頼せよ。主こそはとこしえの岩(なのだから)」と(26:4)。
主イエスは神の国の真理を語る時、多くの譬え話を用いられ、人々の中にイメージを沸かせ、人生のモデルとなるべき姿を指示されました。「あなたがたは地の塩・世の光」「山上に灯りを灯し世界を照せ」…と。クリスマス・降誕の出来事に触れる時、その人々の行動からも私たちは励ましを頂きます。あのマリアとヨセフが神の国の計画に参与し、東方の博士や羊飼いたちも、時代の権力、当時の慣習に屈することなく行動して行った姿。そして何よりも、主イエスさまが父なる神に従われた全生涯と、十字架へ向かわれる死と復活への歩みの全てに触れる時、私たちは、そこに本当の全人的シャローム(完全なる神の国)に生きる人々の喜びと幸せ、平安を見出すことが出来るのです。聖書は、その決断と行動の一つ一つに私たちがこの世で“シャローム”全き平安と平和が、神との関係においても全て満たされる状態をイメージして生きるためのモデルが明確に示されます。正に26章2節の御言葉の通り、神の堅固な都(教会)の城門を開き、苦悩する民らを迎え入れ神に従う人々が繰り返し現れ、私たちのモデルとなっています。<賛美「神は我やぐら」>
かつてイザヤが「ダマスコは廃墟となる(17:1)」と預言したシリアが混乱の中に置かれ、連日報道されています。彼の預言したシャローム“全き平安・平和”は程遠いこの世界。けれども彼と主イエスによって示された全き平和の実現と主なる神を徹底的に信頼する信仰を、まず私たちが固く持つ者とされ、賛美を歌い、祈り、聖霊なる神に導かれて歩ませて頂きましょう。日々御言葉が実現することを信じ口ずさみつつ…
「主よ、平和(シャローム:全き平和)をわたしたちにお授けください。わたしたちのすべての業を成し遂げてくださるのはあなたです(イザ26:12-13)」。