礼拝
友納靖史
常盤台バプテスト教会 2022.6.19 父の日礼拝 驚くべきコイノニア(交わり)の力①「聖霊より生まれる」友納靖史牧師【使徒言行録 2章37~47節】(新共同訳 新約P.216~217)
- 音声メッセージ
礼拝終了後掲載いたします。通信料が心配な方はこちらからご視聴ください。
- 礼拝プログラム
- 前奏
招詞 ヨエル書 3章1~5節 司式者
祈祷 司式者
賛美 新生34番「ほめまつれ わが主」1,2節
聖書 使徒言行録 2章37~47節
特別賛美 70周年記念讃美歌8番「信仰・希望・愛」
宣教 驚くべきコイノニア(交わり)の力①「聖霊より生まれる」友納靖史牧師
祈祷
賛美 新生363番「キリスト 教会の主よ」1,3節
献金感謝 司式者
祝祷
後奏 - 宣教概要
- 初代教会誕生の出来事は実に驚きに満ちています。主イエスは復活後、昇天され、父なる神の元に帰られます。そして約束しておられた通り(ヨハネ14:15-31)、聖霊を弟子たちに注がれました。「一同は聖霊に満たされ、“霊”が語らせるままに、ほかの国々の言葉で話し出し(使2:4)」、迫害を恐れてそれまで家に閉じこもっていた弟子たちが、エルサレムの町へ出て、大胆に福音を語る者へと変えられたのです。その時ペトロは、ヨエル書の預言が成就したと宣言します。「神は言われる。終わりの時にわたしの霊をすべての人に注ぐ。すると、彼らは預言をする。上では、天に不思議な業を、下では、地に徴を示そう。・・・主の名を呼び求める者は皆、救われる」と(使2:17-21)。更に、驚くべきことが起きます。その日、福音に触れた人々から約三千人がキリスト者としてバプテスマを受け、伝統的ユダヤの教えに従っていた多くの人々が、新しい生き方へと転じたのです。
ルカはその日を境に彼らがどう変化したかを記します。「彼らは、使徒の教え、相互の交わり、パンを裂くこと、祈ることに熱心であった」(使徒2:42)と。まず「使徒の教え」とは、主イエスが語られた神の言葉をどう理解し、生活に活かすかを学び、実践することに心燃やされたのです。「パンを裂く」とは、イエスが最後の晩餐で命じられた「主の晩餐」(罪を赦すため、主が裂かれた犠牲の身体の象徴であるパンと、流された血潮の象徴の杯)を共に受け、救いの喜びを噛み締め。それと同時に「愛餐(食事)を共にし、困難な中にある方々と分かち合うことに熱心であったのです。そして「祈る」こと。つまり自分のことだけでなく、隣人のために執り成し、神の御業が行われることを信じて熱心に祈り合ったのです。ここには全てを「共に」担い合う喜びが満ちています。
そして、このシリーズの中心「相互の『交わり(コイノニア)』」は「共有・共同体」を意味するギリシャ語で、新約でここで初めて登場します。教会誕生の日、それまでにない生き方、主イエスにつながって共生する『コイノニア』が生み出されました。つまり主なる神との『縦の関係』。隣人との『横の関係』。更に聖霊の働きですべてを愛の絆でつなぐ『斜め(全方向)の関係』が生じたのです。聖霊が注がれると、私たちはキリストにある「喜び・平安・希望」に満たされていきます(ヨハネ17:13,使13:52等)。
新型コロナパンデミックにより、世界の教会が直面する最大の危機は、この「コイノニア」が奪われたことです。アダムとエバの罪により、既に神との関係が断たれ、その罪を負う私たちは主イエスが来られなければ、また聖霊が注がれなければ、関係回復はあり得ませんでした。良きコイノニア(交わり)を保つには、神のご計画とは違う方向へ引っ張る、坂道を転がる球のような罪の力に抵抗する必要があります。
ジョン・バニヤンは「祈りは人が罪を犯すのをやめさせる。罪は人が祈るのをやめさせる」と語り、私たちの弱点をどう聖霊の力で克服するか指摘し、17世紀英国教会をリバイバル(信仰復興)へと導きました。「良きコイノニアは、人が神を信じる道を開き、乏しきコイノニアは人が神を信じる道を閉ざす」と言われます。直接集まれないことで、キリストを信じる者の群れに生まれる豊かなコイノニアの存亡危機を乗り越える知恵を主に祈り求めましょう。
信仰とコイノニアは、人の努力によっては得られず、主イエスからの恵み、プレゼントとして与えられます。弟子達がそれを信じ、「心を合わせて祈っていた」時、聖霊に満たされました(使1:14-15,2:1-4)。この教会そして世界中の教会がリバイバルすることを信じ祈り求めましょう。「天の父は求める者に聖霊を与えてくださる」との主イエスの宣言(ルカ11:13)は、ヨエルの預言以来、今も変わらない約束ですから。