礼拝
友納靖史
常盤台バプテスト教会 2025.11.9 成長感謝礼拝 ヨハネ福音書講解㉑「新生した人に注がれる勇気」友納靖史牧師【ヨハネによる福音書 7章37~52節】(新共同訳 新約P.179~180)
- 音声メッセージ
礼拝終了後掲載いたします。通信料が心配な方はこちらからご視聴ください。- 礼拝プログラム
- 前奏
招詞 ヨハネによる福音書 3章5~6節 司式者
祈祷 司式者
賛美 新生585番「救いのぬし主よ」
主の祈り
献金感謝
聖書 ヨハネによる福音書 7章37~52節
特別賛美 ”スピリットソング” 聖歌隊
宣教 ヨハネ福音書講解㉑「新生した人に注がれる勇気」 友納靖史牧師
祈祷
賛美 こどもさんびか132番「きみがすきだって」
頌栄 こどもさんびか33番「サント サント サント」
祝祷
後奏 - 宣教概要
- ニコデモは、誰にも知られないように夜、こっそりイエスに会いに行きました。主イエスは彼に語りかけます。「はっきり言っておく。人は、(水と霊とによって)新たに生まれなければ、神の国を見ることはできない(ヨハネ3:3+5)」。聞き慣れない教えに驚いたニコデモは「私のような年寄りが、どうしてもう一度、母の胎内に入って生まれることができましょう」と答えます。ここで主が語られた「新たに生まれる(新生)」とは、赤ちゃんが母の胎の中で育まれ、時が来たら命が生み出されるのは<第一の誕生>ですが、イエスを信じる人には「永遠の命」が宿り<第二の誕生>があり「天の国」と同じ祝福を地上でも受けられることでした。更に時が来たら、天にて永遠に神と共に在る<第三の誕生の>真理を語られたのです。では、地上でも恐れず真理を自由に貫く勇気はどのように授けられるのでしょうか。
ニコデモは主イエスとの出会いを通し、彼の心と魂に大きな変化が与えられていました。彼は未だ水のバプテスマを受け、公にイエスの弟子になっていませんでしたが、既に霊によって新しく生まれる<新生>体験をしていたようです。それは神殿の祭司長と彼の属するユダヤ教ファリサイ派の人たちが、イエスのことを何も知らないのに批判すること(悪く言う姿)に耐えられず、勇気を持ってこう進言しました。「我々の律法によれば、まず本人から事情を聞き、何をしたかを確かめたうえでなければ、判決を下して〈裁いて〉はならないことになっているではないか(7:51)」。かつてニコデモは、こっそり会いに行きましたが、主イエスから真理の言葉を注がれ、彼の内から真理を貫く勇気が溢れ出たのです。
ヨハネ福音書にもう一か所ニコデモが登場します(19:38-42)。それは主イエスが人類の罪の身代わりとなって十字架刑で死を迎えた時、弟子たちでさえ逃げ出していた時、主の遺体を墓に葬るため、彼の立場や人目を恐れることなく勇気を持って、遺体を引き取り、葬ったと証言されます。ここにも新生したニコデモの勇気ある信仰が証明されました。
主イエスはこう語られていました。「渇いている人はだれでも、わたしのところに来て飲みなさい。わたしを信じる者は、聖書に書いてあるとおり、その人の内から生きた水が川となって流れ出るようになる(7:37-38)」。そうです。ニコデモだけでなく私たちも、イエスさまの愛と真理に出会う礼拝・賛美・御言葉、そして聖霊が注がれる時、恐れと不安に支配される人生ではなく、地上でも天にある神の愛と正義を実現する勇気が注がれます。
数日前から「ディートリッヒ・ボンヘッファー」の映画が公開されました。第二次世界大戦で未曾有の憎悪と差別により世界を恐怖に陥れたドイツの政治家A・ヒットラー。神学者で牧師として既に善き働きを担っていたボンヘッファーは「殺してはならない」との十戒の教えを信じる者でしたが、ヒトラーを「暴走する車」に例え、「たとえ運転手からハンドルを暴力的に奪うことになっても、それこそが神の民がなすべき行為ではないか」と示され、ヒトラー暗殺計画に加わったのです。秘密の任務を遂行する前、彼は処刑されました。ですが今なお彼の生き方は大切な問いを投げかけています。「本当の勇気、信仰とは何か?」と。
本日、成長感謝礼拝に参加する子ども達が平和の時代に生き続けることを願います。主イエスさまが共に歩んで下さることを知ると、人からどう見られるかではなく、神の霊より真理と愛と勇気が内から溢れ出る人となることを信じ祈ります。主よ導いてください。
アーメン。