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礼拝
森 崇

常盤台バプテスト教会 2024.6.30 主日礼拝 人生を導く善き力19週目 神の家族⑤「共同体を支える小さな献身」森 崇牧師【使徒言行録 2章38~47節】(新共同訳 新約P.216~217)


礼拝出席カード



音声メッセージ

礼拝終了後掲載いたします。通信料が心配な方はこちらからご視聴ください。
礼拝プログラム
前奏                  
招詞    コロサイの信徒への手紙 3章15~17節    司式者
祈祷                        司式者
賛美    新生342番「教会世にあり」
献金感謝            
聖書    使徒言行録 2章38~47節
特別賛美  「十字架そびえる教会の」
宣教    人生を導く善き力19週目 神の家族⑤「共同体を支える小さな献身」 森 崇牧師
祈祷
賛美    「今こそ主求めよ」
頌栄    新生668番「みさかえあれ(A)」
祝祷
後奏
宣教概要
 共同体を支えるには献身が必要です。家庭や職場、学校においても一人ひとりが共同体を構成し、何かの役割を持ち、仕えることでその共同体は成り立ちます。使徒言行録では、ペテロの宣教に応答した三千人が救い主イエスを信じ、バプテスマ(浸礼)を受けました。ペテロはこの時「賜物として聖霊を受けます」「この約束は…誰にでも与えられています」と告げました。この時聖書は、信じた人々を「仲間」と呼んでいます。信仰共同体は神の子とされた人々の集まり、神の家族であり、同時に仲間です。
 聖霊によって始まった信仰共同体には4つの重要な特徴がありました。「教える」「交わる」「食べる」「祈る」ことです(42)。「使徒の教え」とは「使徒教訓」と呼ばれ、後には「使徒信条」へ整えられました。しかし、この「教え」は主イエスの「教え」へとその源流を持ちます。「教え」とは山上の説教(マタ7:28)であり、イエスの御言葉そのものです。「教え」は「聖書と神の力を知るため」(22:33)のものであり、「権威ある新しい教え」(マコ1:22、27)と呼ばれました。「教え」は民衆に分かりやすいようにたとえ(4:2)でも語られました。イエスは神殿の在り方を批判した時、その教えが率直で、神と人々に誠実なものとして語りました(11:18)。「教え」は父なる神の御心を知り、行っていくために(ヨハ7:16、Ⅱヨハ1:9)、また人々の信仰が建て上げられ、造り上げられるために「教え」が大切にされてきました。
 「教え」がイエスのみ言葉を覚えて神の言葉に生きるための励ましであるならば、「交わり」は教会を通して霊性を守り育むために発展してきました。信仰共同体としてイエスの救いの業を記念し、キリストの血に「あずかる」/キリストのからだに「あずかる」(Ⅰコリ10:16)ことが「交わり」であり、これは同時に「つながり」(Ⅱコリ6:14)でした。つながりを求めて初代教会の時代の人々は家を開放し、集会を持ちました(使徒2:46)。教会の「交わり」はパウロによれば「聖霊の交わり」(Ⅱコリ13:13)であり、教会の「つながり」と「交わり」が信徒だけではなく、「御父と御子イエス・キリストとの交わりです」(Ⅰヨハ1:3)と告げました。
 信仰共同体が大切にした三つ目の特徴は「食べる」ことです。聖書では「パンを裂く」(使徒2:42,46、20:7,11)と表現しています。「パン裂き」はかつてイエスさまが五千人、四千人の人々を前に給食されたときパンを裂いてお渡しになったイエスの象徴的な行為の一つでした。ルカ福音書では十字架の後に逃げた二人の弟子たちに伴い、聖書を教え、その旅路が失望ではなく希望へと変えられるように主イエスが伴そうされた「エマオの途上」がありました。この時、宿屋でイエスがパンを裂かれたとき、復活の主イエスの臨在に弟子たちは気づきました(24:35)。信仰共同体における「パン裂き」とは端的に言うと「食事」です。主イエスの臨在に気づき、主の助けと導きを分かち合うことが霊的な食事です。
 信仰共同体の4つめの特徴は「祈り」です。祈りとは神の御前に必ず聞かれるもの、受け入れられるものとして、特に信仰者の信頼を最後まで導くものとしての役割があります(黙示録8:3,4)。祈りについてパウロは端的に三つのことを言います。「ひたすら祈りなさい」「わたしたちのために祈ってください」「いつもあなたがたのために祈っています」(コロ4:2,3,12)これが共同体を支える祈りの基本です。「常に祈れ、祈ってください、祈っているよ」と励ます祈りの信仰共同体です。
「教える」「交わる」「食べる(分かち合う)」「祈る」が初代教会を支えた四大原則であり、これに献身し仕えることで、キリスト者の霊性は建て上げられていきます。私たちは「み言葉を教え」「父・子・聖霊の神の家族の交わりに加わり」「経験を分かち合い」「互いに祈る」ことに一人ひとりは献身へと召されています。
 私たちは本日、教会総会を迎え、大切な分岐点にいます。バプテスマ者や転入会者が増し加えられていく一方で、教会の受け入れ態勢の確立は急務です。しかし思い起こしてください。三千人の人々が仲間に加えられた後に、「使徒の教え、相互の交わり、パン裂き、祈ることに熱心であった」と言われていることを。この四原則は、新しい三千人をも受け入れるための、ひとつの道しるべとして私たちの前に示されています。そして私たちはこの事柄に共同体を支える献身へと導かれていきたいと願います。主の導きを喜びつつ、主に豊かに期待して共に歩みましょう。