礼拝
森崇
常盤台バプテスト教会 2025.7.6 主日礼拝 ヨハネ福音書講解⑧「天より来るものを手を」森崇牧師【ヨハネによる福音書 3章22~36節】(新共同訳 新約P.168)
- 音声メッセージ
礼拝終了後掲載いたします。通信料が心配な方はこちらからご視聴ください。- 礼拝プログラム
- 前奏
招詞 ヨハネの黙示録 3章20~21節 司式者
祈祷 司式者
賛美 新生420番「わがためいのちを」
主の祈り
献金感謝
主の晩餐式 新生414番「マラナタ」
聖書 ヨハネによる福音書 3章22~36節
宣教 ヨハネ福音書講解⑧「天より来るものを手を」 森 崇牧師
祈祷
賛美 新生378番「海よりも深い主の愛」
頌栄 新生674番「父 み子 聖霊の」
祝祷
後奏 - 宣教概要
- 天より来るもの、それは神の子イエス・キリストです。人間の創造は地の塵から形造られました(創2章)。ゆえに人間は地に属するものです。これに対して主イエスは天から来られる方であり、全ての権威と権能があります。主イエスは天に属性があられ、創造主をご自身の父と呼ばれ、また聖霊と共にありました。神が御子を世に遣わされたのは裁くためではなく救うためでした(ヨハ3:17)。しかし天上において主イエスが見たこと、聞いたことを証しても世はこれを受け入れませんでした。主イエスのみ言葉は真理であり、真実です。「その証しを受け入れる者は、神が真実であることを確かに認めたのである」(33)
「神が真実である」とは父なる神と御子イエスと、聖霊が同一の神であることを信じる信仰です。
「神は真実な方」とは31-35節における中心です。交差配列(31節A、32節B、33節C、34節B'、35節A’)の構文です。「神は真実な方」を中心に囲い込む形で31,35節では「御子のすべてに対する権威」を、32,34節では「主イエスの証しは神の言葉である」ことを告げます。特に主イエスは神の霊が「限りなく与え続けられて」(岩波改定新版訳)おり、それゆえに神の言葉を余すことなく完全にお伝えになられるのです。「神が霊を限りなくお与えになる」の「神が」は古い写本にはない主語です。つまり、イエスもまた、人々が神のみ言葉を語るものとして聖霊を贈り、分け与えることが可能でした。とめどなく与えられ続ける聖霊は神から主イエスに注がれ、溢れ出て、私たちにも注がれるのです。
「神は真実な方」とは人間がどのような罪に陥ったとしても神ご自身がなして下さった約束を決して破棄されず、真実に守ってくださいます(イザ65:16)。「神は真実な方」とは新約聖書でより深く展開されます。
「神は真実な方です。この方によって、あなたがたは神の子、私たちの主イエス・キリストとの交わりに招き入れられたのです」(Ⅰコリ1:9)
「神は真実な方です。あなたがたを耐えられないような試練にあわせることはなさらず、試練と共に、それに耐えられるよう、逃れる道をも備えてくださいます」(同10:13)
「私たちが自分の罪を告白するなら、神は真実で正しい方ですから、その罪を赦し、あらゆる不正から清めてくださいます」(Ⅰヨハ1:9)
「しかし、主は真実な方です。あなたがたを強め、悪しき者から守ってくださいます」(Ⅱテサ3:3)
この真実な方、アーメンなるお方が人となってこの世に来られた時、この方の友として歩んだのが洗礼者ヨハネでした。洗礼者ヨハネは自分に与えられている働きは天より預けられた使命だと認識していました。自分がやりたいことではなく、神が求めていることを第一に生きた信仰者です。「人は天から与えられなければ何も受けることはできない」(27)主イエスの先駆者、準備をするものとして歩んだ彼は、主イエスの到来を心から喜んで、自分を花婿の介添人(直訳は友)とし、主イエスの到来を心から喜んだのでした。花婿は主イエス、花嫁は教会を意味します。花婿の到来は婚姻関係による祝福の始まり、新しい喜びの人生への招きとなります。「あの方は必ず栄え、私は滅びる」との彼の言葉は、天から与えられる使命を全うしたものの誉であり、栄光の冠でした。
栄光の主がこの世に来られる。私たちはこの主イエスを信じ、彼に従い、永遠の命を得るものとされたことを喜びつつ、神さまから与えられる使命に、持てる賜物や時間、富を用いささげつつ、歩んでいきましょう。主イエスは今、私たちの心の扉をノックされて、共に歩むことを待っておられます。そうです。主は私たちを地に属するものではなく天に属するものとして天の国籍を与えてくださっているのですから。「しかし、私たちの国籍は天にあります。そこから、救い主である主イエス・キリストが来られるのを、私たちは待ち望んでいます。キリストは、万物を支配下に置くことさえできる力によって、私たちの卑しい体を、ご自分の栄光ある形と同じ形に変えてくださるのです」(フィリ3:20)
[聖書:聖書協会共同訳]