礼拝
2.7主歴2021 ヨハネによる福音書14章15~26節 信仰だけは3密で③「真理の理解は『聖霊』により」 友納靖史牧師
- 音声メッセージ
- 礼拝プログラム
- 前奏 奏楽者
招詞 司式者
祈祷 司式者
賛美 55番 父の神よ 夜明けの朝 1、3節
聖書 ヨハネによる福音書14章15~26節 John 14:15-26
特別賛美演奏 "スピリットソング" 奏楽者
宣教 信仰だけは3密で③「真理の理解は『聖霊』により」 牧師 友納靖史
祈祷
賛美 267番 み霊なるみ神よ1、2節
献金感謝 司式者
祝祷
後奏 - 宣教概要
- 「すべてのわざには時がある(伝道の書3:1)」の御言葉を新型コロナウイルス感染症対策分科室会長・尾身茂氏が引用した新聞記事を先日頂きました。氏は“まだ”信仰告白したクリスチャンではありませんが、無教会派創設者内村鑑三の子息:祐之(精神科医)の著書を大学時代に読み、人生が変えられたと明言されています。一体何が氏の人生を変えたのかを知りたくなり、絶版となったこの書籍を、「真理がわれらを自由にする」と刻まれた国立国会図書館で閲覧しました。祐之氏は父鑑三が「自分は罪人のかしらである。自分を見ないで、自分のような罪人をも救いたまいしキリストを見よ」と常に教えていたこと。また彼自身が「天が与えてくれたせっかくの生命なのだから、これをできるだけ大切にして、少しでも世の中のお役に立てようではないか」と医師となった経緯やA.シュバイツァー博士らとの出会いの不思議さが綴られていました。尾身青年が法学部を辞め、医学部へ転向する際、多くの反対を押し切って自らの道を選び直した勇気にも胸打たれます。しかし何よりも、尾身氏が直接内村親子とは会ってはいないのに、その著書から彼らの精神(スピリット)に触れ、今の道へと導かれたこと、また彼らの精神(信仰)と聖書の御言葉が、尾身氏の現ウイルス対策の最前線へと押し出されていく原点となったことに主なる神の力の偉大さを覚え感動しました。
主イエスは、ご自分が十字架において贖いの死を迎え、天に帰られる時を前にされ、地上に残される弟子たちが孤独にならないよう「別の弁護者・助け主(ギ:パラクレートス)」を送ると約束されました(14:16)。そして「その方、すなわち『真理の霊』が来ると、あなたがたを導いて真理をことごとく悟らせる(16:13)」と、聖霊の存在を紹介されたのが今日の箇所です。私たちが神を信じ、そして主の言葉よって救われ、私たち自身とこの人生の意味を理解できるのは、実は「聖霊なる神の働き」だと主イエスは語られたのです。地上に残る弟子達の信仰や性格を知り尽くしておられた主は、もし人間的な視点から彼らを見るなら、心配は尽きなかったでしょう。しかし主イエスは平安を得ておられました。なぜなら、主が地上を離れても、別の助け主「聖霊」が、弟子達に「すべてのことを教え、わたしが話したことをことごとく思い起こさせてくださる(14:26)」との信頼を持っておられたからです。
マタイ福音書には大宣教命令と呼ばれる「あなたがたは行って、すべての民をわたしの弟子にしなさい。…あなたがたに命じておいたことをすべて守るように教えなさい(28:19)」とあります。ですから、今このコロナの時に、様々な宣教活動が制約され、今までのように集まって「学ぶ」ことが制約されることへの不安と痛みを覚えます。しかし一方で、主イエスはこのヨハネ福音書で、13節と共にこう語られます。「この霊があなたがたと共におり、これからも、あなたがたの内にいる…わたしは、あなたがたをみなしご(孤児)にはしておかない(14:18)」と。そうです、私たちに与えられた信仰・知恵・知識を用いて周りの方々に伝え教えることも大切です。しかし何よりも、主御自身が、聖霊なるお方の存在、つまり目には見えなくても一人一人と共に(内に)おられ、その方が真理を悟らせてくださると信頼する大切さを心に刻みましょう。次世代への信仰継承も、新たな時代に適する取り組みと同時に、まず聖霊なる神の働きを信じ、このお方に福音宣教への助けを祈り求めて参りましょう。
私たちは何と幸いでしょうか。なぜなら主イエスはこう約束しておられるからです。「このお方は、真理の霊である。世は、この霊を見ようとも知ろうともしないので、受け入れることができない。しかし、あなたがたはこの霊を知っている(14:17)」と。今、直接会えない方々お一人お一人(尾身氏を含め)に、聖霊なる神が語りかけ、何よりも救いを実現してくださることを祈り求めましょう。主は実に偉大なお方です。主に感謝。