礼拝
友納靖史
2021.4.18 信仰だけは3密で⑦「キリストの内住」 友納 靖史 牧師 【ローマの信徒への手紙8章1~11節】(新共同訳 新約P.283、284)
- 音声メッセージ
礼拝終了後掲載いたします。通信料が心配な方はこちらからご視聴ください。- 礼拝プログラム
- 前奏 奏楽者
招詞 司式者
祈祷 司式者
賛美 新生3番 あがめまつれ うるわしき主 1、2節
聖書 ローマの信徒への手紙8章1~11節
特別賛美演奏 "主と共に" 奏楽者
宣教 信仰だけは三密で⑦「キリストの内住」 友納靖史牧師
祈祷
賛美 新生493番 み子イエス世人のため 1、2節
献金感謝 司式者
祝祷
後奏 - 礼拝宣教
- 旧約聖書には、生ける神・主が神の民らと共におられ、傍らにいてくださる喜びと感謝が証しされます。しかし聖なる神御自身が、汚れた罪ある私たちの内に住んでくださると、旧約においては考えられない驚くべき真理を使徒パウロは悟り告げ知らせました。「キリストがあなたがたの内におられる(ロマ8:10)」と。このことを『キリスト(聖霊)の内住』と表現されます。
これは主イエスが「この霊があなたがたと共におり、これからも、あなたがたの内にいる(ヨハネ福14:17)」と聖霊を弟子たちに与える約束をされた箇所において、神の霊が信じる者の内に住まわれることを宣言されたことに基づきます。主の御言葉の真理と奥儀とを、聖霊によって示されたパウロは教会へ書き送りました。「あなたがたは、自分が神の神殿であり、神の霊が自分たちの内に住んでいることを知らないのですか(コリント一3:16)」。更にパウロは、主が定められた主イエスの体と血の象徴であるパンと杯を受ける時、私たちの内にキリストが共におられることを再確認し、内住されるキリストの恵みを人々に想起させるのです (コリ一11:23-29)。次に彼は、コロサイの教会へ宛てた手紙において、この真理を知らされた驚きをこう書き記しました。「世の初めから代々にわたって隠されていた、秘められた計画が、今や、神の聖なる者たちに明らかにされたのです。この秘められた計画が異邦人にとってどれほど栄光に満ちたものであるかを、神は彼らに知らせようとされました。その計画とは、あなたがたの内におられるキリスト、栄光の希望です(コロサイ1:26-27)」と。
18歳で主イエスを信じ、バプテスマを受け、88歳で主の御許に召されるまでこの教会一筋に信仰を全うされたK兄の葬儀が数日前に行われました。熱気溢れる教会開拓時代、この教会から実に多くの青年たちが牧師やその伴侶として献身の道を歩む中、K兄は「献身するようにと自分には、主からの語りかけが受けられない」と、ある時期焦りを覚えられたそうです。しかし主は、K兄に他の人とは異なる道を備えられ、キリストの福音を多くの方に宣べ伝え、地域に仕える働きを担い続けさせてくださったことをある日悟られたのです。何よりも、K兄が板橋区での大きなお働きを終えた12年程前から担うことになった病により、スポーツで鍛えた強靭な身体は日毎に衰え、かつてのように自由自在に走り続けられなくなった御自身の姿に、深い痛みと葛藤を覚える日々が続いたことでしょう。言葉を発し対話することがままならず、車椅子に乗って介護を受けることになってもなお、「教会へ行きますか?」との家族の問いに深く頷いて、忠実に信仰生活を送られることを最後まで選び続けられたのです。お会いしたときに、K兄の笑顔、目から放たれる輝き、手のぬくもりなどから、キリストの愛のメッセージを頂くことしばしばでした。きっとK兄は、ご自分の内で、日々対話してくださり、共におられるキリストなる主イエスを感じ、喜んでおられたに違いありません。誰もが年を重ね、地上における多くの奉仕や働き、そして健康も命も主にお返ししなければならなくなる日が来ます。その時、最後に残るのは、この弱く罪深い私たちを愛され、私たちの内に住んでくださる「主なる神、父・子・聖霊」が共に歩んでくださる平安です。そしてそれは天にある永遠の住いで生きる希望へとつながっています。
だからパウロはこう告げます。「もし、イエスを死者の中から復活させた方の霊が、あなたがたの内に宿っているなら、キリストを死者の中から復活させた方は、あなたがたの内に宿っているその霊によって、あなたがたの死ぬはずの体をも生かしてくださるでしょう(ロマ8:11)」。アーメンと心より唱え、信仰の先達者の後ろ姿を見つめつつ歩み続けましょう。