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礼拝

7.26主歴2020 ヨシュア記6章1~5節 「約束の地へ共に⑥『本気度を示そう』」

映像はデータ量が多くなりますのでご心配な方は音声でご視聴ください。
プログラム
前 奏
招 詞 :詩編46篇10節(口語訳) 司式者
祈 祷: 司式者
賛 美:(黙読) 14番 心込めて 主をたたえ 2.3節
聖 書: ヨシュア記6章1~5節  Joshua 6:1-5
特別演奏 :“Joshua Fit The Battle Of Jericho” 奏楽者
宣 教:「約束の地へ共に⑥『本気度を示そう』」  牧師 友納靖史
祈 祷
賛 美:(黙読) 579番 立てよ つわもの 1.2節
献金感謝 :司式者
祝 祷
後 奏
約束の地へ共に ⑥ 『本気度を示そう』  牧師:友納靖史
 約束の地カナンを安住の地とするため、快楽と偶像崇拝の砦・エリコを征服する時がきました。新約に基づく信仰から旧約を読む時、「征服」「聖戦」「聖絶」とは文字通りの戦いではなく、信仰の霊的戦いを意味します(エフェソ6:10-20)。ヘブライ人の手紙も「信仰によって、エリコの城壁は、人々が周りを七日間回った後、崩れ落ちました(11:30)」と証言します。

 エリコの町の“城門は固く閉ざされ、だれも出入りすることができなかった(ヨシュア6:1)”ので、主はヨシュアに語られました。神の箱(契約の箱)を先頭に、六日間毎日城壁の周りを「黙して」一周し、七日目には、同じように六周し、七周目には祭司らが角笛を吹き、人々は鬨の声をあげよと。そしてイスラエルの民は命じられた通り、疑うことなく行うと、「城壁が崩れ落ち、…この町を占領した」のです(6:6-21)。勝利の秘訣は、神の命令全て、忠実に(本気度を示して)従ったことです。恐れと不安を抱えながらも、神の勝利を信じ、黙して敵の町を六日間行進し、神への信頼が試され、かつ強められました。更に七日目には七回も行進し、心を一つにされ、角笛を吹き、大声を上げたことは、礼拝で賛美する時の祝福がその場に満ち溢れたのです。

キリスト者はこの物語を、各時代における自らの苦難と重ね、武力によらず、主なる神御自身の不思議な方法で強固な城壁が打ち砕かれることを信じ、語り継いできました。1965年3月米国アラバマ州セルマの町からキング牧師たちが黒人の公民権を勝ち取るため、非暴力による行進を行った時も、又1989年にドイツを東西二つに分断し続けたベルリンの壁が崩れることを祈り、非暴力で戦った時もこの物語に励まされ、十字架の主イエスを見上げつつ歩む経験をしたのです。

 新型コロナウイルス蔓延により、当たり前と思っていた、自由に集い礼拝し、顔と顔とを合わせるコミュニケーションと交わりが困難となり、大きな壁が築かれてしまいました。しかし信仰の視点では、いつの時代も変わらず、主に崩して頂く必要のある壁が立ちはだかっています。第一に、敵意・偏見・誤解の城壁です。人間の狭い視野と経験から生じる敵意の壁。第二に、伝統という城壁です。国や地域、そして教会さえも、長く続く伝統行事の意味と目的を吟味せず継続してしまい、新しい方々を救いに導き入れることを阻むことがあります。パウロ達はモーセ時代から大切にされた割礼が、キリストの福音により役目を終えたことを受け入れられないユダヤ人キリスト者と戦い(ロマ2:28-29)、祈りました。第三に、自らの弱さと罪を閉じ込めた城壁です。人生の様々な苦難と痛みを経験すると、真実の自分の姿を、神の前にも人の前にも隠し、強固な壁を私たちが心に築いてしまいます。エフェソ書は宣言します。「実に、キリストは…御自分の肉において敵意という隔ての壁を取り壊し、規則と戒律ずくめの律法を廃棄され、…十字架によって敵意を滅ぼされました(2:14-16)」と。まず自らの罪の城壁が打ち崩され、その私たちを愛される神に、ラハブのように(ヨシ2:1-21,6:22-25)従う者とされましょう。

今、世界中の教会が長年築いた壁を思わぬ出来事により打ち崩され、新たな“約束の地”へと前進するように命じられているのかもしれません。六日も黙して行進する理由を神に問わず、不平不満を一言も発せずに行進した神の民。正に今、ウイルスの脅威の最中、困難を目の前に見つつも、忍耐強く黙し(黙想と祈り)て時を待つ神の民として主に従いましょう。そして心と信仰を一つにして、必ずいつかこの強固な町エリコのように問題が崩れ去り、その日、共に賛美の歌声を高らかに主に奉げられることを信じ、待ち望みましょう。

主よ、勝利の日まで、黙し祈りつつ前進し、信仰の本気度を示すことのできる神の群れとしてください。アーメン。