「終末の時代にー過ぎ越しの贖い主キリスト 」渡部信牧師(2019/09/22)
[聖書]ルカによる福音書22章2~23節
現代こそ、神の存在が忘れ去られている時代はありません。その結果、世界の様々なところで争い、差別、偏見、間違った自由主義、倫理の喪失、混乱が起こっています。それは丁度、聖書の黙示録6章に書かれていますように、天にいます神が7つの巻物を持っていて、その巻物を開くことのできる者は誰かと一人の天使が問いますと、神の小羊、キリストだけがこれを開くことができると宣言され、神の小羊が第1の巻物を開くと、弓を持った白い馬が出て来る、第2の巻物を開くと、剣を持った赤い馬が出て来る、第3の巻物は、秤を持った黒い馬、第4の巻物は、死をつかさどる青白い馬、第5の巻物は、殉教者の叫び、第6の巻物は、大地震が起こり、天体が崩れ去り、地上も無くなり、人々は逃げ隠れする。そして最後の第7の巻物は、沈黙の後、更に7つのラッパが用意され、最初のラッパを天使が吹くと、恐ろしい災害が起こり、次次とこれでもかと六つの災害が起こる、そして最後の七つ目のラッパで神の最後の審判が宣言され、正しい神の国が到来する。このような内容が難解な文章で綴られております。これが旧新約聖書の最後の予言の書ヨハネ黙示録です。これは私たちへの警告です。一体何を意味するのか現代に当てはめて一つずつ理解する必要はありません。問題は今の時代をどのように捉えるか。いわば、私たちの信仰心の警告、この世の終末的状況への警告なのです。
国と国が争い、地域と地域が、また近隣同士が、友人同士が対立し、みな、自分の思うままの行動をとり始める。子は親に逆らい親は子に暴力を。地球の気温は毎年上り続け、天候も異常気象になり、洪水、地震、竜巻、台風が襲い全ての不順現象が起こる。
核弾頭はアメリカとロシアだけでも各々6500発保有していて、再び世界戦争になれば完全に地球環境は破壊されます。また地球の温暖化は、後、50年以内に北極の氷は無くなり、海抜ゼロの地域は海の一部になってしまうでしょう。ここ最近、映画で上映されているような近未来的な地球の末期的状況が次第に現実味を帯びて来ています。科学の進歩は、ムーン・ウオークのように人類の文明が進歩し続けているように見え、生活環境の実際は後退しています。その中で大切なのはまず、終末的状況から救われることです。
旧約聖書の出エジプト記にも、神は10の災害をもってエジプトを罰しました。10番目の災いは死の使いを全ての家に送り、長子が亡くなるという悲劇です。しかし、鴨居に子羊の血を塗ったイスラエルの民は死の使いが過ぎ越すことによってこの災いから逃れ奴隷から解放され、エジプトから脱出することができました。イエス・キリストはその過越しの祭りの晩、自分こそ犠牲の小羊として十字架上で血を流し、この血の契約を信じる者を全ての罪の災いから救うことを約束しえくれました。私たちの魂が救われるためには、この過越しの犠牲の血、イエス・キリストの贖罪を信じて、終末的神の審判から救われなければなりません。