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「 イエスの語る旧約の福音(17)『心から湧き溢れる祈り』 」友納靖史牧師(2019/07/07)

[聖書]ネヘミヤ記1章4~11節、マタイによる福音書6章5~8節
ペルシャ王キュロスが捕囚の民を祖国へ帰し、神殿再建の許可を与えた後、エズラとほぼ同じ時期、ネヘミヤは活躍します。彼は帰還せず、王アルタクセルクセスの献酌官として仕えていました。ところがある日、完成すべき城壁再建が妨害に遭い、放置され無残な姿になっていると聞き、深く嘆きます(ネヘ1:3)。その時ネヘミヤは、心の底から神にこう祈ります。「おお、天にいます神、主よ、偉大にして恐るべき神よ、主を愛し、主の戒めを守る者に対しては、契約を守り、慈しみを注いでくださる神よ」と、神への自らの信仰告白を込めた、心の底から湧き出る思いが込められています。ネヘミヤの祈りより学ぶことは、捕囚とされた原因が、神に背いた前世代の出来事、他人とせず、「わたしたちはあなたに罪を犯し…わたしも、わたしの父の家も罪を犯しました(1:6b-7)」と自らの罪として告白したことです。特に8節以下には、かつてモーセが留守の間に主なる神に背き、偶像を求めるイスラエルの民にアロンたちが金の子牛を鋳造し拝んだ罪への神の戒めを思い起こし、亡国への危機感を持って祈る彼の信仰に多くを教えられます。この後、ネヘミヤが総督として任命され、エルサレムへと向かい、城壁再建の道が開かれていく出来事は、ヨセフの時のように神の恵みと慈しみとして証しされます(ネヘ2章以降)。
主イエスによって教えられた「主の祈り」は、「天におられるわたしたちの父よ」(マタイ6:9)とネヘミヤの冒頭の祈りにと比べると実にシンプルですが、的を得た祈りとなっています。主イエスは、天におられる全能なる偉大な神が、私たちの「父」のような存在として信頼を持って、恐れず願うように教えられました。そしてそのお方は、「隠れたところにおられ」、「願う前から、わたしたちの必要をご存知である」と語られたのです。ネヘミヤの時代から主イエスの時代に至るまで、神に祈りを聞いて頂くためには鳴り物を鳴らし、神殿や、公に人に目立つ行為を伴う祈りが立派だと人々は思い込んでいました。ですが、主イエスは全く別の道を示されたのです。
茶道で表現する「市中の山居」とは、修道院の個室や自然の中で独り静かに祈る修道士の姿を模したものと言われます。神に造られた人間は古今東西を問わず、「主なる神の前に、ただ独りの存在として静まって祈り、心の内側から湧き溢れる言葉や思いとを恐れずに注ぎだして良い」のです。十字架と復活の主イエスによって旧約の教えに積み重ねられていく恵みの信仰を深めましょう。「わたしの名によってわたしに何かを願うならば、わたしがかなえてあげよう(ヨハネ福14:14)」と語られた主イエスを信じて。

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