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「イエスの語る旧約の福音(21)『語り継ぐ使命』友納靖史牧師(2019/09/01)

[聖書]詩編78篇1~4節、マタイによる福音書13章31~35節
 福音書全体、特にマタイ13章には主イエスの語られた「譬(たと)え話」が宝石や真珠のようにちりばめられています。主が当時の生活に身近な題材を用い、聞く人々の関心を引き、真理を分かりやすく伝えられた創意工夫に驚かされます。「天の国とは次のようにたとえられる…(マタイ13:24)」と、目には見えない「天の国」、つまり来るべき世と今も、神の御心が行われる時と所が天の国となる真理を悟ることを願っておられました。「からし種」「パン種」の譬えは聞くだけで理解できますが、「種を蒔く人」「毒麦」の譬えは解説が必要です。これは詩編78篇のみ言葉に預言されたように、主イエスの口を通して「天地創造の時から隠されていたこと<神の国の奥義>(13:35)」が語られ、その意味を心から求める者には理解できる(13:10-11)ようにされたからです。
 「種を蒔く人」(13:1-23)で登場する、道端、石地、茨の生えた地、そして良い土地。これを聞いた弟子たちは、「その四つの中で私はどの土地だろうか?」と考えたことでしょう。主イエスは「良い土地」に落ち、実を結ぶ時、その一粒の種(「神のみ言葉」)から百倍、六十倍、三十倍になると約束されました。この教えを聞いた者が教訓として頭で理解して終わることを主は願っておられませんでした。何よりもその譬えに込められた成長する神の命を受けて生きる者を育てたいと願っておられたのです。小説「沈黙」の著者はキリシタン迫害時代、棄教した神父フェレイラを通して「日本は泥沼だ」と形容し、日本には福音は根付かないと語りました。ですがもし泥沼なら、又もし石地や茨の生えた土地であるなら、そこで諦めるのではなく、その土地を改良する「福音の開拓者」とさせて頂く希望を語り継ぐことこそ、キリスト者に植えられる使命ではないでしょうか。
 「毒麦」の譬え(13:24-30,36-43)も同様で、良い種が蒔かれた畑に、悪魔が来て毒麦の種を蒔き、混乱させられる時、毒麦を直ぐに取り除こうとしがちです。ですが、良い麦まで間違って抜くことがないように、主イエスの信仰と愛に倣う忍耐強い弟子を主は育てたいのです。当時の宗教家達は人々を、盲目的に律法の教えに忠実に従わせようとしました。しかし主イエスは律法の行い以上に「神の愛」に気づき、自らも主の愛に生きる福音の種を蒔くためにこの地上に来られたのです。それは何よりも天の御国がこの地上に実現するため、神なるお方が人となってくださった程でした。正に「ああ、驚くべきイエスの愛」と賛美される通りです。
私たちもこの愛に聖霊により気づかされ、神の時を待って忍耐し、躓きの石を取り除く働きに参与するなら、教会は百倍、いや少なくとも三十倍にも成長する力が約束されているのです。共にこの種を受け入れませんか。

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