「イエスの語る旧約の福音(27)『人生、最大の幸せ』友納靖史牧師 (2019/11/10)

※本日の聖歌隊賛美は音声でお聞きください。
[聖書]コヘレト12篇1~2節、ルカによる福音書12章13~21節
 与えられた人生で、誰もが「幸せ・幸福・Happy」になることを願います。ですが「幸せ」と感じる感覚は一人一人異なります。コヘレト(ソロモン王)は当時、世界最大の富・栄華を手にした人物で、地上で可能な限り全て願うことをやり尽くした結果、こう告白しました。「なんとういう空しさ。すべては空しい(空の空。一切は空である)」(1:2)。しかしそれは神が存在しないと仮定し、自分勝手に生きた結果から導き出された言葉です。つまり、神の存在を信じないなら人生は、正に空しいとの結論に到達し、遂にこの書の結語に彼はこう記すのです。「あなたの若い日に、あなたの造り主を覚えよ(12:1)」と。
 主イエスが地上に来られた理由は、神が存在し、それもそのお方は造られた人間をご自身で犠牲を払う程までに愛しておられることを伝えるためでした。その真理と出会う時、限りある人生(時と自らの存在)を空しいことのために、無駄にしない者へと変えられるためです。
 「愚かな金持ち」の譬え話で、主は「自分のために富を積んでも、神の前に豊かにならない者はこのとおりだ」と語りかけます。「このとおり」とは、人生の時間を注いで働き、大きな倉を建てたのは、自分の楽しみのためだけで、他の人と「分かち合う」ことをしない(ケチンボな)生き方をした人生の結末のことです。倉一杯に蓄えた財を、いよいよ使おうとしたその時、その人の命は終わります。「一体自分の人生はなんだったのか⁈」と、魂の叫びを上げるような空しい生き方をしてはならないと主イエスは語られました。主は続いて「ただ、神の国を求めなさい。そうすれば、これらのもの<日毎に必要な糧・喜び>は加えて与えられる(12:31)」と語られ、また「受けるよりは与えるほうが幸い(使20:35)」と、本当の幸せとは何かを教えられました。主イエスは「友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はない(ヨハネ福15:13)」と語られた通り、その命さえも全ての人に与え、罪を赦すために生き、死に、父なる神により復活の命を与えられ、救いの道を開かれました。主のようにこの命を「捨てる」ことは私にはできません。ですが、命を「分かち合う」ことは少しできるでしょうか。
 アフリカで医療活動を行い、ノーベル平和賞を受賞した神学者A・シュヴァイツァーは30歳までは自分のために行き、それ以降は人と神のために生きる決意をし、実践しました。私たちも神より託された自分の命(時間・賜物)を分かち合う時、そこには神から与えられる真の平安と喜びが注がれます。何よりも、友なる主イエスと出会い、永遠の希望の中で歩める「人生、最大の幸せ」が与えられていることを感謝し、日々、心と魂が愛する友ら(隣人)と共に成長させて頂けることを喜び合いましょう。

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