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「イエスの語る旧約の福音(18)『この時のため、あなたはここに』 」友納靖史牧師(2019/07/21)



[聖書]エステル記4章10~17節、マタイによる福音書9章14~17節
主イエスが父なる神より託された地上の使命(ミッション)を明確に認識されたのは、ヨハネからバプテスマを受けた時でした。その後も常にご自分に与えられた「時」を心に留めて歩まれます。その一つに“バプテスマのヨハネ”の弟子達から、イエスの弟子たちの姿にクレームを受けた今日の箇所があります。禁欲を重んじ荒れ野で暮らす彼らにとって、イエスの弟子の信仰はなまぬるいと感じました。すると主はご自分のことを「花婿」と譬え、救い主なるお方と弟子たちが過ごせる今この時は、婚礼のお祝いのような時だと語ります。だからこそ今は、まず主イエスと共に弟子たちも、精一杯、福音宣教の働きを担うことを選択していることを伝えました。その直後に、「新しいぶどう酒は、新しい革袋に入れるものだ」とも語られます。これは、発酵して膨張激しい新しいぶどう酒を、固くなった古い革袋ではなく、柔軟性ある新しい革袋に入れる知恵を働かせるように、信仰生活も常に「時」を見分け、神に託された収穫の実・ぶどう酒(使命)に私たちが相応しく変化して生きる恵みを語られました。
エステルはユダヤ人でありながら、ペルシャ王の妻の一人として王宮に住んでいました。他と比べると、最高の生活環境に置かれていたのです。ところが、ハマンという王の側近がユダヤ人迫害計画を陰で練っていることを養父であるモルディカイより聞かされます。王の妻であっても、王より直々に呼び出しが来ないで勝手に会いに行くことは禁じられ、命さえ失う危うさがありました。けれども、エステルはモルディカイより、「他のユダヤ人はどうであれ、自分は王宮にいて無事だと考えてはいけない。…この時のためにこそ、あなたは王妃の位にまで達したのではないか(4:13-14)」と問われた時、エステルは、自らに神から託された使命(ミッション)があることを気づかされます。こうして、エステルは恐れを乗り越え(心を柔軟にされ)、命を懸けて王の面前に向かう力が与えられ、ハマンの策略を未然に防ぐ働きを担い、多くの命が守られました。
 私たちは異なる家庭や生活環境、社会的役割が一人一人に与えられています。しかし神の目から見ると、全ての人がそれぞれに大切な使命を託され、生かされているのです。私たちも自らの過去を振り返り、主イエスの十字架を仰ぐ時、喜びも悲しみの全てが、実は「この時のため、私はここに」生かされていると気づかされる信仰が与えられていきます(ローマ8:28)。聖霊が注がれた時、主イエスの使命を自らの使命として全世界へ遣わされた弟子たちのように、迷い悩みながら私たちも、祈りつつ主からの語りかけに従う力を与えられて参りましょう。

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